今日も、天中殺の話です。
前回のブログで、天中殺は「空(くう)」だとお話しました。
天中殺でない時は、道があります。枠があるような状態です。天中殺の2年間は道がありません。ということは、普段ならしないような行動をしたり、普段なら好きにならないタイプの異性に恋をしてしまうこともあります。
悩みも、ノイローゼになりそうなくらい無限に広がります。
日頃、ガードしてくれていた枠がなくなるので、よくも悪くも何が起きるのかわからないのが天中殺です。
大切なのは、「~でなければいけない」というこだわりを捨てることです。
「勝たなけれがならない」とか、「合格しなければならない」とか、「結婚しなければならない」とか……。
「~でなければいけない」と思うのは、
自分で、自分の可能性に蓋をするようなものです。
天中殺のときは、「空」ですから、普段なら出会えない人と出会えるかもしれないし、才能が開花するかもしれないです。どんな可能性が広がるかわかりません。
くらげのようにプカプカ、肩の力を抜いて、がんばりすぎないのがいいですね。
2014年のソチ五輪の時でした。浅田真央さんが、日本中の期待を背負って出場したのですが、ショートプログラム(SP)で、三つのジャンプに失敗し、まさかの16位と出遅れてしまいました。
2014年と2015年は、ちょうど真央さんの天中殺でした。3回転半のジャンプを成功させなければならない、金メダルを取らなければならないといったプレッシャーが真央ちゃんの心に重くのしかかっていたことでしょう。
翌日のフリーの演技では、そんな心の迷いが吹っ切れたのでしょうか。神が降りてきたの?というような神々しいフリーの演技を見せてくれました。
今でも、その演技は私の心の中に残っています。あまりにもすばらしかったのです。
天中殺の時は、思い通りにならないことが多くて、この先どうなっちゃうのー?と不安になりますが、そんな時は、肩の力を抜いて、まずは目の前のことに集中してみて下さい。
ある程度、訓練です。
結果は後からついてきます。
どんな可能性が広がるかわかりませんから。